北海道胆振東部地震を始め、
北海道では過去に大きな地震が発生し被害が出ています。
北海道で過去に起きた地震の震度や津波の被害は?
厚真や奥尻島の地震の被害は?など
今回は北海道で過去に発生した大きな地震を紹介していきます。
過去に北海道で発生した主な地震
2018年(平成30年)9月6日に、
北海道胆振東部地震では、
北海道で初めて最大震度7を観測しました。
北海道では他にも、
過去に大きな地震が発生しています。
今日本はどこで地震が起きてもおかしくない状況かもしれません。
不安を煽るものではなく、
北海道で過去にどんな地震が発生したのかを見て参考にしてください。
昭和以前の北海道の大きな地震
昭和以前の北海道の大きな地震まとめ | ||
発生年 | 地域 | 規模 |
1622年 | 三陸海岸/ 北海道東海岸 |
M8.1/震度5 |
1792年 | 後志 | M7.1 |
1834年 | 石狩 | M6.4 |
1843年 | 釧路/根室 | M7.5 |
1856年 | 日高/胆振/ 渡島 |
M7.5 |
1881年 | 国後島 | M7.0 |
1893年 | 色丹島沖 | M7.7 |
1894年 | 根室南西沖 | M7.9 |
1896年 | 三陸沖 (明治三陸沖地震) |
M8.2 |
1915年 | 十勝沖 | M7.0 |
1918年 | 択捉島沖 | M8.0 |
【1622年(慶長16年)】
《地域》三陸沿岸/北海道東海岸
《発生日》1622年12月2日
《地震の規模》M8.1/最大震度5
◇被害◇
三陸沿岸/東岸で津波による死者多数
【1792年(寛政4年)】
《地域》後志
《発生日》1792年6月13日
《地震の規模》M7.1
◇被害◇
津波による死者5人
【1834年(天保5年)】
《地域》石狩
《発生日》1834年2月9日
《地震の規模》M6.4
◇被害◇
石狩川河口付近を中心に被害があり、住家全焼23棟
【1843年(天保14年)】
《地域》釧路/根室
《発生日》1843年4月25日
《地震の規模》M7.5
◇被害◇
釧路で5mほどの津波が発生し、
釧路・根室で溺死46人/家屋倒壊76棟
【1856年(安政3年)】
《地域》日高/胆振/渡島
《発生日》1856年8月23日
《地震の規模》M7.5
◇被害◇
北海道の南岸一帯に津波
【1881年(明治14年)】
《地域》国後島
《地震の規模》M7.0
【1893年(明治26年)】
《地域》色丹島沖
《地震の規模》M7.7
【1894年(明治27年)】
《地域》根室南西沖
《発生日》1894年3月22日
《地震の規模》M7.9
◇被害◇
根室、釧路、厚岸に被害がでて、
死者1人/住家全壊12棟
【1896年(明治29年)】
※明治三陸沖地震
《地域》三陸沖
《発生日》1896年6月15日
《地震の規模》M8.2
◇被害◇
北海道では十勝から函館までの沿岸で津波発生し北海道での死者は6人。
北海道から宮城県にかけて家屋流失全半壊1万棟以上
【1915年(大正4年)】
《地域》十勝沖
《発生日》1915年3月15日
《地震の規模》M7
◇被害◇
帯広地方で被害があり、死者2人
【1918年(大正7年)】
《地域》択捉島沖
《発生日》1918年9月8日
《地震の規模》M8.0
昭和に北海道で発生した大きな地震
昭和の北海道の大きな地震まとめ | ||
発生年 | 地域 | 規模 |
1933年 | 三陸 (三陸沖地震) |
M8.1/震度5 |
1940年 | 神威岬沖 | M7.5/震度4 |
1952年 | 十勝沖 (十勝沖地震) |
M8.2/震度5 |
1960年 | チリ地震による 津波被害 |
ー |
1968年 | 十勝沖 (1968十勝沖地震) |
M7.9/震度5 |
1970年 | 十勝支庁南部 | M7.0/震度5 |
1973年 | 根室半島沖 | M7.4/震度5 |
1982年 | 浦河沖 | M7.1/震度6 |
1983年 | 日本海中部地震 | M7.7/震度5 |
【1933年(昭和3年)】
※三陸沖地震
《地域》三陸
《発生日》1933年3月3日
《地震の規模》M8.1/最大震度5
◇被害◇
津波による被害。
死者13人/家屋倒壊48棟など
【1940年(昭和15年)】
《地域》神威岬沖
《発生日》1940年8月2日
《地震の規模》M7.5/最大震度4
◇被害◇
苫前~天塩を中心に津波が発生。
死者10人/家屋流出20棟
【1952年(昭和27年)】
※十勝沖地震
《地域》十勝沖
《発生日》1952年3月4日
《地震の規模》M8.2/最大震度5
◇被害◇
太平洋沿岸一帯に津波の被害。
死者行方不明33人/住家全壊815棟
【1960年(昭和35年)】
※チリ地震による津波被害
《発生日》1960年5月23日
◇被害◇
チリ地震による津波被害。
死者行方不明者15人
【1968年(昭和43年)】
※1968年十勝沖地震
《地域》十勝沖
《発生日》1968年5月16日
《地震の規模》M7.9/最大震度5
◇被害◇
南西部地域を中心に津波による被害。
死者2人、負傷者133人、
住家全壊全焼27棟
【1970年(昭和46年)】
《地域》十勝支庁南部
《発生日》1970年1月20日
《地震の規模》M7.0/最大震度5
【1973年(昭和48年)】
《地域》根室半島沖地震
《発生日》1973年6月17日
《地震の規模》M7.4/最大震度5
◇被害◇
津波、強い揺れによる被害
【1982年(昭和57年)浦河沖地震】
《地域》浦河沖
《発生日》1982年3月21日
《地震の規模》M7.1/最大震度6
◇被害◇
日高支庁沿岸を中心に、
負傷者167人/住家全壊13棟
【1983年(昭和58年)】
※日本海中部地震
《発生日》1983年5月26日
《地震の規模》M7.7/最大震度5
(青森/秋田)
◇被害◇
渡島、檜山、奥尻に津波と強い揺れ。
死者4人/負傷者24人/住家全壊9棟
平成に北海道で発生した大きな地震
平成の北海道の大きな地震まとめ | ||
発生年 | 地域 | 規模 |
1993年 | 釧路沖 (釧路沖地震) |
M7.5/震度6 |
1993年 | 北海道南西沖 (南西沖地震) |
M7.8/震度6 |
1994年 | 北海道東方沖 (東方沖地震) |
M8.2/震度6 |
2003年 | 十勝沖 (十勝沖地震) |
M8.0/ 震度6弱 |
2004年 | 釧路沖 (釧路沖地震) |
M7.1/ 震度5強 |
2004年 | 留萌南部 | M6.1/ 震度6弱 |
2013年 | 十勝地方南部 | M6.5/ 震度5強 |
2018年 | 胆振東部 (胆振東部地震) |
M6.7/震度7 |
【1993年 (平成5年)】
※釧路沖地震
《地域》釧路沖
《発生日》1993年1月15日
《地震の規模》M7.5/最大震度6
◇被害◇
死者2人/負傷者966人/住家全壊53棟
【1993年(平成5年)】
※北海道南西沖地震
《地域》北海道南西沖
《発生日》1993年7月12日
《地震の規模》M7.8/最大震度6
◇被害◇
奥尻島を中心に大きな津波と強い揺れ
死者・行方不明230人
負傷者323人/住家全壊61棟
【1994年(平成6年)】
※北海道東方沖地震
《地域》北海道東方沖
《発生日》1994年10月4日
《地震の規模》M8.2/最大震度6
◇被害◇
釧路、根室を中心に被害。
負傷者436人/住家全壊116棟
【2003年(平成15年)】
※十勝沖地震
《地域》十勝沖
《発生日》2003年9月26日
《地震の規模》M8.0/最大震度6弱
◇被害◇
津波、強い揺れが発生
死者1人/行方不明者1人
負傷者849人/家屋全壊116棟
【2004年(平成16年)】
※釧路沖地震
《地域》釧路沖
《発生日》2004年11月29日
《地震の規模》M7.1/最大震度5強
【2004年(平成16年)】
《地域》留萌南部
《発生日》2004年12月14日
《地震の規模》M6.1/最大震度6弱
【2013年(平成25年)】
《地域》十勝地方南部
《発生日》2013年2月2日
《地震の規模》M6.5/最大震度5強
【2018年(平成30年)】
※北海道胆振東部地震
《地域》胆振東部
《発生日》2018年9月6日
《地震の規模》M6.7/最大震度7
◇被害◇
厚真町で大規模な土砂崩れ、
札幌市清田区で液状化、
北海道全域で停電
2018年北海道胆振東部地震
2018年9月6日の深夜3時7分
北海道胆振地方中東部を震源とした地震が発生しました。
最大震度は震度階級で最高の、
『震度7』を北海道で初めて記録。
地震発生当時は震度データの入電しない地点があり、
安平町で最大震度6強との発表がありましたが、
その後地震発生当日の夕方に、
厚真町鹿沼で最大震度7を観測したと判明しました。
北海道胆振東部地震の各地の震度
平成30年北海道胆振東部地震では、
北海道胆振地方中東部を震源に北海道の広い範囲で揺れを観測しました。
震度4以上を観測した地域 | |
震度 | 観測地域 |
7 | 厚真町 |
6強 | 安平町/むかわ町 |
6弱 | 千歳市/平取町/日高町/札幌市東区 |
5強 | 札幌市北区/札幌市西区/ 札幌市白石区/札幌市手稲区/ 札幌市清田区/江別市/恵庭市/ 三笠市/長沼町/苫小牧市/ 新冠町/新ひだか町 |
5弱 | 石狩市/新冠村/札幌市豊平区/ 札幌市厚別区/北広島市/函館市/ 岩見沢市/南幌町/由仁町/栗山町/ 伊達市/室蘭市/登別市/白老町 |
4 | 当別町/札幌市中央区/札幌市南区/ 長万部町/森町/七飯町/鹿部町/ 上ノ国町/乙部町/せたな町/小樽市/ 余市町/赤井村/ニセコ町/真狩村/ 留寿都村/喜茂別町/倶知安町/深川市/ 妹背牛町/秩父別町/北竜町/沼田町/ 芦別町/滝川市/砂川市/奈井江町/ 羅臼町/新十津川町/夕張市/旭川市/ 美唄町/月形町/剣淵町/中富良野町/ 南富良野町/占冠村/留萌市/増毛町/ 壮瞥町/鷹栖町/洞爺湖町/浦河町/ 様似町/鹿追町/新得町/帯広市/ 浦河町/清水町/芽室町/幕別町/ 池田町/浦幌町/大樹町/釧路市 |
北海道胆振東部地震の被害・影響
- 厚真町山林で大規模な崖崩れ
- 厚真町を中心に住宅が崩壊
- 道央地域を中心に道路の破損
- 札幌市清田区で液状化現象
- 北海道内全域で停電
北海道胆振東部地震では、
震源に近い「厚真町吉野地区」の山林で大規模な崖崩れが広い範囲で発生
近隣の多数の住宅が巻き込まれました。
厚真町、安平町、むかわ町では多くの住宅が倒壊。
また、石狩、胆振管内の道央地域を中心に道路などの破損が多く発生。
札幌市清田区里塚では液状化現象が起こり、
道路が陥没し家が傾き、泥が流れ込むなどの被害が出ました。
室蘭市の新日鉄住金室蘭製鉄所、
厚真町の苫東厚真火力発電所で火災が発生。
地震の影響で、
苫東厚真火力発電所を始め、
北海道内のすべての火力発電所が緊急停止し、
北海道内全域の約295万戸が停電しました。
JR北海道では地震の影響で北海道新幹線を含む全線で運転の見合わせ。
新千歳空港では設備の破損、停電、ターミナルビルで水漏れなどが発生し終日閉鎖し地震発生当日の運行を無合わせました。
2019年2月21日 21時22分に、
厚真町で震度6弱の地震が発生。
北海道胆振東部地震の余震とみられ、
【震度6弱】
厚真町
【震度5強】
安平町/むかわ町
【震度5弱】
札幌市北区/手稲区/千歳/長沼/平取
で発生しました。
北海道胆振東部地震で札幌市清田区里塚で液状化現象
2018年9月6日に発生した北海道胆振東部地震。
北海道で初となる最大震度7を記録し土砂災害、
北海道全域に広がる大規模な停電など甚大な被害が発生しました。
札幌市では各地で道路が割れたりなどの被害も出て、
特に札幌市の清田区里塚では液状化現象が発生し、
泥が流れ込み道路が陥没、家が傾くなど大きな被害が出ました。
北海道胆振東部地震の札幌市清田区里塚の液状化の詳細はこちら
北海道南西沖地震での奥尻島の津波
1993年(平成5年)7月12日22時17分に発生した『北海道南西沖地震』
奥尻島北方沖の日本海海底で発生した地震で、
M7.8/推定最大震度6と、
当時の日本海側の観測史上最大の地震になりました。
北海道南西沖地震は奥尻島に津波が襲いとても大きな被害が出ました。
奥尻島の津波の大きさい被害
- 最大31,5mの津波が到達
- 奥尻島での死者198人
- 建物の倒壊/火災
北海道南西沖地震では、
死者202人/行方不明者28人と、
とても大きな被害が出ました。
北海道南西沖地震の津波の被害を最も受けた奥尻島の西側、
藻内地区で最大31,5mの津波の高さを記録。
(30mはビル10階ほどの高さ)
他の地区の津波での高さは、
✔︎稲穂地区で8,5m
✔︎奥尻地区で3,5m
✔︎初松前地区で16,8m
の津波を観測しました。
当時の奥尻島の人口の4%にあたる198人の死者。
地震発生から約5分で、
現在のせたな町に津波が到達しました。
また津波火災も多く発生し、
青苗地区では津波直後9件の火災が発生し、
10m近い風に煽られとても早いスピードで燃え広がり多くの被害が出ました。
火災が進むにつれプロパンガスやボンベ、暖房用の燃料タンクなどが爆発を繰り返し、
津波による被害と重なり消化活動も手のつけられない状態に。
揺れにより崖崩れが発生し、ホテルや食堂が土砂により倒壊。
そのほか数カ所で崖崩れが発生。
奥尻島は一夜にして破滅的な被害を受けました。
北海道の活火山
日本には110もの活火山があり、
その中でも北海道にある活火山は18山あります。
活火山の活動が特に高いランクAの山が4つあります。
北海道の活火山についてはこちらの記事から。
最後に
今回は北海道で過去に発生した地震を紹介しました。
北海道では過去にいくつかの地震が発生し、大きな被害が出ています。
北海道でも過去にこのような地震の被害が出ていることを忘れないのも今後訪れるかもしれない災害を生き抜くためのヒントになるかもしれません。
この記事では、
✔︎過去の北海道の地震
✔︎北海道胆振東部地震
✔︎奥尻島の津波
などを紹介しています。